薬膳って健康に良いというイメージですが、詳しくご存じですか?
薬膳は、中医学という東洋医学の中国医学に沿った養生、命を養い病気にならないよう予防に重点をおく食事です。
普通の食事と違う点があります。
それは、例えば、テレビで「この食材が体にいいですよ」という情報が流れていても、流されては良くない場合があります。
これは、個人の体質やお悩みの不調によっては、あえて食べないほうが良いという場合も考えられるからです。
なぜこういう考え方があるかというと、中医学では不調を抱えている人は、8つの体質のどれかに当てはまると考えられています。
体質ごとに積極的に食べていく食材とあえて積極的に食べない食材を用いて、不調を改善していくことができるからです。
もしも、テレビで営養があるからとすすめられても、その食材がご自身の体質に合わないと、とり続けた場合は、不調のきっかけになる場合もありますので、注意が必要です。
最近では、薬膳料理のお店や薬膳カフェもあちこちに見られるようになりました。
もしも気になられたら、お出かけされて、行かれてみてはいかがですか?
特にホテルの薬膳料理(中国料理)のお店では、高級な食材があるかもしれませんが、本当の薬膳料理はスーパーの食材で十分作れるんです。
個人の体質がどの体質に当てはまるのか、この点を把握して体質に合う食材を中心に、食事に取り入れていきます。
Q 薬膳って、難しそうっていうイメージですが、どんな料理ですか?
A 薬膳は、美味しいだけを目的に作るお料理、お食事ではない点でそういうイメージを持たれることが多いです。ただ、人によって体質は違いますので、同じ食材を食べても健康になれる人と、反対に、健康から遠ざかっていってしまう人がいます。これは、体質の違いです。
薬膳は体質診断で体質を調べることで、どんな食材が合うのか、そうでないのかも理解していただける点で、病気予防、不調予防ができる今注目されている食事です。
Q 薬膳は、高価な食材をわざわざ購入しないと作れない料理ってイメージですが、…。
A もちろんネットでしか購入できない、あるいは、漢方薬局でしか購入できない高価な生薬や食材を購入して作る薬膳料理もあります。ただ、基本はスーパーにある食材で十分薬膳料理は作れます。
食材でも、きちんと体質診断でご自身の体質がどの体質に当てはまるのか把握されて、体質にあった食材を知ることで体質改善が可能になります。
Q 薬膳は、塩分を制限する食事ですか?
A 薬膳は、基本は薄味で素材の味を生かしたお料理ですが、塩分だけを調整する食事ではないと言えます。上記の答えを参考になさってください。
Q 薬膳が初めてですが、こちらのサロンは何か資格がとれるサービスを提供されていますか?
A 私どものサロンでは、資格を習得していただくためのサービスはいたしておりません。
むしろ、冷え、不妊、更年期のお悩みを抱えておられて、病院へいってもくすりもない、病名みつかないなど、こういう方々が体質改善していただくためのサービスを主に提供させていただいております。
初めての方は、体調相談というサービスがあり、こちらでは、ご自身が悩まれていることに対し中医学の視点から一般的な原因をアドバイスさせていただくこともできます。
Q 薬膳は、発酵料理とどう違うのですか?
A 一番違う点は、料理、献立を考える手段でしょう。
薬膳は発酵料理と違い、個人の体質をベースに体質改善のための食事の献立をたてていきます。
そして、からだの根本から整え治すことで、自然と気になる不調が和らいでいくことを目的とします。
中医学の考えを食事に取り入れて、ふだんの食材を使って漢方薬の食事版のように体質改善していきます。
Q 薬膳料理は、旬に合わせたお料理ではないのですか?
A たしかに、春夏秋冬に合わせて旬の野菜を使ったお料理というイメージを持たれる方が多いですね。
もちろん旬に合わせた野菜などの献立をたてることも良くありますが、それだけではありません。
まずは、個人の体質や不調に合わせた献立をたてるので、旬以外の野菜などを使用する場合もございます。
混同されやすい漢方は、最近病院でも処方されるようになりました。
ただ、漢方薬はお薬です。
継続して飲んだほうが良いのはもちろんですが、注意点がいります。
最初は体にあっていても、毎日の食べ物の傾向や季節の変化で、徐々に合わなくなる場合もありえます。
この点は、体のサインに敏感になっていただきたいと思います。
なんか合わないと、もしも感じられたら、そのまま漢方薬局へお伝えください。
薬を変えていただける場合もあります。
同じ漢方薬を飲み続けることには、もっと慎重になっていただきたいです。
これは、私の経験ですが、飲んでも飲んでも良くならない、むしろ悪くなっているケースもありました。
からだを温める漢方薬を飲み続けた結果、からだの血や津液という水分が少なくなり、体が乾燥状態になり、そこから肌や髪の毛がぱさついてきた経験があります。
また、からだを冷やす目的で、冷やす漢方薬を飲んでいたところ、極度に体が冷えてしまい、明らかに違っていたということも経験しました。
いまは、ドラッグストアで手軽に漢方薬を選べますが、薬剤師さんへきちんとお尋ねされることが大切です。
そもそも日本で販売されている漢方薬は、もともと中医学で出来たお薬です。
漢方薬と薬膳は、もともと中医学が源流です。
ただ、昔の中医学のお医者さんで、こんなことを言っておられる方がいます。
まずは、不調があっても食材で治療しなさいと。
中医学の世界では、まずはお薬よりもふだんの食材を使って、体質にあわせて食べていくことで、老化予防、また不調の改善や病気の改善を目的としていました。
ですから、不調があったら、いきなり漢方薬というのはちょっと早すぎるんです。
この場合、まずは、薬膳と呼ばれる食事で様子をみて、それでも改善しない場合は漢方薬を足すのが理想と言えるでしょう。